10月デイケアでは
- 医療法人真和会
- 10月3日
- 読了時間: 2分

暑い夏が過ぎ、ようやく秋の気配が。十月といえばハロウィン。利用者の皆さんと一緒に、毛糸や折り紙を使って作品を作り上げる時間は、何よりも笑顔が広がるひとときです。
今年はオレンジ色の毛糸を使ってふんわりとしたカボチャを作りました。毛糸玉をくるくる巻きながら、「糸が暴れん坊で手から逃げちゃいそう」と苦笑いする利用者に、職員が「逃げるくらい元気なカボチャになりそうですね」と声をかけると、「じゃあ、私のは元気印のカボチャね」と楽しそうに応えてくださいました。丸みの出方は人それぞれで、大きさも形も違いますが、それがまた温かみとなり、見ているこちらも思わず笑みがこぼれます。

こうもりやお化けは黒や白の色画用紙、そして折り紙で仕上げました。羽を切り出す時に「どうも左右がそろわないな」と首をかしげる利用者に、「少しちがう方が、飛んでいるみたいでいい味ですね」とお声をかけると、「そうか!うちのこうもりは飛行中だ」とにっこり。お化けを作っていた方は「目を大きくしたら、ちょっとかわいすぎちゃったかな」と照れ笑いされ、横にいた方が「それなら“おばけの赤ちゃん”ね」と返して盛り上がり、自然に場がにぎやかになりました。
完成した作品をデイルームの壁に並べると、普段の空間がたちまち鮮やかに変わります。ふわっとした毛糸のカボチャが転がり、紙のこうもりやお化けが軽やかに漂う景色は、見ているだけで心が弾みます。ある利用者が「まるでお祭りに来たみたいだね」と呟くと、職員が「今日はみんなでおばけの仲間ですね」と言い、笑い声が一層広がりました。
作品づくりは、ただの手作業ではなく、皆さん同士や職員とのやり取りを通じて笑顔を生み出す時間です。会話に弾みが加わり、気持ちが和み、仲間と出来上がりを眺める喜びが自然と生まれていきます。
壁いっぱいに彩られたハロウィンの装飾を見て「来月は何を作るのかな」とつぶやく声が聞こえました。そのお声にこたえられるよう、私たち職員も“皆さんに喜んでもらえるものを準備していこうと思いました。

