コグニサイズの取り組み
- 医療法人真和会
- 17 時間前
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私たちの施設では、毎日のリハビリの一環として「コグニサイズ」を取り入れています。足元ではリズムよく足踏みを行い、同時に手元では駒を一つずつ順番に動かしていきます。身体を動かしながら次の動きを考えることで、自然と脳にも良い刺激が伝わり、心身の活性化につながります。単調になりやすい運動に「考える要素」を加えることで、楽しく続けられる点も大きな魅力です。
ある日のリハビリ時間、利用者さまが一生懸命取り組んでいる最中に「足と手で違うことをすると、頭がこんがらがってしまうねえ」と、思わず笑いながらお話しされました。その言葉に職員も共感しつつ、負けじと「では、私が見本をお見せしますね!」と元気よく声をかけました。ところが実際に挑戦してみると、手と足を同時に動かす難しさに悪戦苦闘。普段は指導する立場の職員も思うように体がついていかず、少し照れ笑いを浮かべる場面になりました。
その様子を見た利用者さまからは、思わず拍手と笑い声が起こり、「さすが先生!」「まだまだ若い者には負けません!!」といった明るい言葉が飛び交いました。和やかな空気のなかで自然に表情がほころび、気づけば足踏みもいっそう軽快に続けられていました。単なるリハビリの時間が、笑い合い、励まし合う大切な交流のひとときへと変わっていたのです。
このように「コグニサイズ」は、身体と脳を同時に鍛えるだけでなく、人と人とが笑顔でつながり合うきっかけにもなります。職員自身も利用者さまと一緒に楽しみながら取り組むことで、互いの距離が近づき、温かな信頼関係が育まれます。リハビリを「やらなければならないもの」ではなく「心待ちにできるひととき」として感じてもらえることこそ、私たちにとって大きな喜びであり、日々の励みにもなっています。